【原因別】キャットタワーの麻紐の臭いを取る方法

この記事は、キャットタワーを買って部屋に組み立てたけれど、「臭いが気になる」という飼い主さま向けの内容です。

キャットタワーに巻かれている麻紐のなかに、時々、臭いがきついものがあります。

麻紐の素材は、主にジュートやサイザル麻という植物ですが、その植物自体の臭いではありません。今回のキャットタワー研究所では、原因別にその対処の方法についてお伝えします。

代表的な麻紐の臭い3種類

  • 墨汁のような臭い
  • セメダインCの臭い
  • ガソリンスタンドの臭い

①墨汁のような、図書館のような臭い

【原因】恐らく、これはカビの可能性があります。多くのキャットタワーは海外で作られており、梱包されて長い間コンテナ船に揺られてやってきます。保管の倉庫も含めて、カビが生える可能性は否めません。

【対処法】乾燥させ、その後、アルコール系除菌スプレーなどが効果的です。水分の少ないスプレーを使いましょう。エチルアルコールそのものでも良いでしょう。間違ってもカビキラーといった塩素系薬剤はキャットタワーを洗い流せないので使わないようにしてください。

②セメダインCのような、シンナーのような臭い

【原因】揮発性の高い化学物質(VOC)が原因の可能性があります。麻紐や毛布の固定に揮発性の接着剤を使っていることがあります。他には、揮発性の防カビ剤や殺虫剤が染み込ませてあることもあります。

【対処法】ずばり天日干しです。天気の良い日にキャットタワーを外に数時間置いてください。もし、花粉の季節などで外に出したくない場合には、ベイクアウト法も良い方法かもしれません。これはキャットタワーを入れた部屋の室温を30~35度くらいまで上げて数時間放置して、キャットタワーから部屋の空気にVOCを移動させ、その後、窓を開けて部屋の空気を外に出してしまう方法です。

③機械油のような、ガソリンスタンドのような臭い

【原因】鉱物油の可能性が高いです。麻紐を紡績するときに、繊維が機械に絡まないようにするために、油(紡績油)と界面活性剤や添加剤を混ぜて、繊維に染み込ませてから、紡いでいきます。紡績油の成分はかなりノウハウの要る部分で、その内容はどこも企業秘密なのですが、一部には石油の鉱物油を混ぜて使っている繊維メーカーがあり、この鉱物油が臭うようです。

本来は、臭いをあまり気にしない安価な梱包用として作られた麻紐を、キャットタワーに巻き付けているので、臭いの問題になるようです。恐らく、キャットタワーメーカーの工員さんも、臭いに慣れてしまっているのでしょう。キャットタワーとして使う場合、猫が噛んだりするので、発がん性などの安全性も多少不安ですね。

【対処法】残念ながら、基本的に対処は不可能です。天日干しでも、アルコールと一緒に揮発させても、ほとんど紐内部に残ります。

なお、ホルムアルデヒドといったVOC(揮発性有機化合物)とは異なり、揮発性の低い油なので、ゆっくりといつまでも揮発し続けます。麻紐をほどいて、油か界面活性剤で洗うしかないのですが、手間を考えると事実上不可能でしょう。

最終手段は、紐の巻きなおしです。キャットタワーの麻紐の巻きなおしについてのポイントは別記事に記載していますので、参考にしてください。

まとめ

墨汁のような臭い カビの可能性 乾燥とアルコール消毒
セメダインCのような臭い 接着剤の可能性 日光にさらす
温度を上げる
ガソリンスタンドのような臭い 鉱物油の可能性 巻きなおし?

以上、キャットタワーと臭いの問題について、まとめました。③の方には残念な回答となりました。とはいえ、しばらくするとその臭いに慣れるということもあります。もし、これから麻紐が使われているキャットタワーを購入する方は、臭いについての意見がないか、レビューなどを確認すると良いかと思います。

ちなみに弊社のmoftechにゃんこタワーは、可能性のあるすべての材料でVOC対応(4☆認定)しています。麻紐は結局安全性が確認できませんでしたので、麻ではなく綿紐の爪とぎにしました。ご安心ください。


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