【トレンド】アクリルのキャットタワーの注意点をまとめました

アクリル製キャットタワーの注意点とは?

近頃、アクリル素材を使ったキャットタワーが増えてきました。アクリルは透明なプラスチックの一種で、窓の素材のほか高所の床材として使うことで、飼い主さんから肉球が見える仕掛けとするなど、さまざまなトレンドがみられます。

そこで今回のキャットタワー研究所では、アクリルの部品を含んだキャットタワーを購入したり、自作したりしようか検討中の飼い主さんへ、注意すべきポイントをお伝えします。

アクリルのキャットタワーを扱うポイント

  • 床に使う場合は部分的がおすすめ
  • 直射日光は避ける
  • アルコールで拭かない

床のアクリル素材は部分的に使うのがおすすめ

キャットタワーやキャットウオーク、キャットステップにアクリル素材を使いたい飼い主は多くいらっしゃると思います。何より、飼い主さんにとって猫の肉球が見えるのは、最高の萌えポイントだと思います。

結論を先にお伝えしますと、床など体重がかかる場所では、あくまでワンポイント、部分的に使うことをおすすめします。

アクリルの特性は、①透明度が高い、②つるつるしている、③高価である、④重い、の4つです。

この特性ごとにお伝えいたします。

透明度が高い

水族館にも使われるアクリルは、透明度が高く非常に綺麗です。猫はアクリルが見えているのか?色の識別の視神経よりも明るさを感知する視神経の方が多い猫は、屈折の仕方でそこに透明素材があることを判断していると考えられます。

仕組みは人間と同じですが、人間以上にハッキリわかっていると考えています。実際、アクリルで作ったキャットタワーの床の上に乗る様子を観察していると、最初だけはチョイチョイとおっかなびっくりしていますが、すぐに慣れるようです。

猫の体の大きさは人間の数分の一なので、例えば高さ2メートルの透明キャットタワーは人間にとっては5階建ての高さだから、怖くてストレスだろうと考える飼い主様もいらっしゃいますが、高い塀の淵や、屋根に上っている地域猫さんは楽しそうですから、あまり心配はしなくても良いかと思います。個体の運動能力に合わせて高さを調整してあげましょう。

つるつるしている

これは猫にとってはデメリットです。

すべりやすいので、落ちそうだと思って爪を出しても引っかかる場所がありません。同様にブレーキも効きにくいので、スピードの出るキャットウオークの場合は、角に使うのは避けた方が無難です。

<肉球の間の毛を切りましょう>

今回の趣旨とは異なりますが、長毛種の飼い主様は、必ず猫の肉球の隙間の毛(タフト・房毛)を切る習慣を付けましょう。キャットタワーに使われるアクリルだけでなく、ワックスされた床など、滑りやすい状態で歩いていると股関節を痛めやすくなるそうです。

高価である

アクリルの価格は、90センチメートル四方、厚さ5ミリで7000円くらいです。木材合板の5倍くらいの価格がします。加工も難しい素材で、手で引くのこぎりなどでは綺麗に切れないと考えてください。ですので、加工賃もかかります。加工方法には、電動ノコギリで切る方法や、傷をつけて割る方法、レーザーカットする方法などがあります。割る加工方法の場合は鋭利な面で猫を傷つけないように、面取り加工を入念にしてください。

ホームセンターなどで買ってきて使いたい場合は、販売されている大きさをそのまま使うのがコツです。接着もかなり難しく、加工はプロにお任せすることおススメします。その費用も予算に入れてください。キャットタワー全体をアクリルにするのは、コストの観点からも大変です。

重い

大きなアクリルの板を持ったことのある方は少ないと思います。その重さにきっと驚かれると思います。アクリルの比重は約1.2です。水に沈みます。例えばヒノキの比重は約0.4ですから3倍の重さです。例えば厚さ5mm、90cm四方で、およそ5kgです。キャットタワーやキャットウオークで広く使う場合は相当重くなりますので、枠や支柱も大掛かりになります。

直射日光は避けましょう

アクリルの透明度の高さはこれまでにお伝えした通り素晴らしいのですが、丸い窓のように球面に加工されている場合、虫眼鏡のような働きをすることがあります。つまり日光を集めるため、部屋の一部が高温になる可能性もあります。色々な条件が重なった場合のごくごく少ない確率の話ではありますが、注意したいポイントです。

ついついキャットタワーをあたたかい窓際に置きたくなりますが、配置する際は少しだけ意識してください。

お手入れのアルコール消毒はNG

アクリルは実はヒビの入りやすい素材でもあります。透明にしておきたい、衛生的にしたいという想いから、キャットタワーをアルコールでお掃除しようとする方がいますが、これには注意が必要で、加工の仕方によってはヒビが入り割れてしまいます。

レーザー加工のアクリル場合は、水拭きにとどめましょう。メンテナンスのことを考えると、アクリルよりポリカーボネートをお勧めします。多少透明度は落ちますが、価格やメンテナンスを考えると利点の方が多いです。

以上、キャットタワーの材料としてアクリルを使うポイントをまとめました。素材のメリット・デメリットを把握して、うまく使いたいですね。